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トップ > 熊本 三菱UFJ証券 > 熊本 三菱UFJ証券 - 人気ブログ(Blog)検索結果詳細 (2008年11月20日 5時)
香大トリビア(4);劣等生の弁
『(前略)香川大学経済学部に入学した私は、経済学部の学生として全く奇妙な存在でありました。経済学部の学生でありながら、私は経済学に何の興味も愛着も持っていなかったのです。経済学は全く不愉快な学課でありました。
そのような私を経済学部にひきとめておいてくれたものは、緑濃いグラウンドの片隅のトラックでした。4年間、教場には欠席しがちな私もトラックには精勤しました。そしてこのトラックを通じて私の敬愛する椎名先生はじめ白桂会の諸先輩方と接する機会を得、母校の歴史の長さを実感したのです。私のおもいでのほとんどがトラックに結びついたものであることを判っていただけるでしょう。(後略)』
どこの不勉強学生の独白ブログかと思われるかもしれないが、これは香川大学経済学部の創立三十五周年を祝して編纂された「正史」、『又信回顧三十五年』のしめくくりに掲載された本学経済学部OBの白井孝昌 (経済 6回卒)元・大阪大学社会経済研究所 教授(元・北海道大学経済学部教授、名誉教授)の、『劣等生の弁』と題した投稿の引用である。(投稿当時、白井教授はまだ大阪大学大学院経済学研究科の院生)
筆者自身、ブログを開設していると、たまにはるか後輩の在学生から、よく「専門に興味がもてない」とか、「何でこの専門を選んだんだろう」といった悩みを聞かされることがある。が、そうしたボヤキ・悩みは実は昔からあったということである。「経済学に何の興味も愛着も持っていなかった」といいながら、白井教授は大学院に進み、その修了後は大阪大学経済学部専任講師を経て北海道大学経済学部教授、イエール大学経済学部フルブライト研究員、シカゴ大学経済学部ACLS研究員、フルブライト財団監事などもつとめた。経済学に限らず、外から描いた想像と実際とのギャップというのは何にでもありがちなことであり、そののち自分がそれとどう向き合うかということが、その後の人生を決めるのかもしれない。
(2008.11.08)
作者:
更新日:2008年11月8日 21時22分
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香大トリビア(3)四国四兄弟
四国は、本州から見ればひとつの島であるが、その名はよく知られているように明治維新前まで四つの国で構成されていたことに由来する。同じく九州が九つの「州」、すなわち筑前・筑後・肥前・肥後・豊前・豊後・日向・大隅・薩摩の九カ国で構成された島の総称であったことと同じである。
そして、四国の旧国名は阿波、伊予、讃岐、土佐。それぞれ、現在の徳島、愛媛、香川、高知の四県である。
この四県は地理的には隣り合わせであるものの、その県民性はかなり異なっている。「阿・伊・讃・土、四国四県四つの顔」というのは昔から言い古された言葉だ。
前掲の通り、香川大学にはもちろん本州からもこの四国四県の各地からも学生が集まってきているわけだが、学生生活を送るなかで出身県ごとの県民性を再認識するのも面白いかもしれない。
なお、四国の県民性をコミカルに取り上げたHPとして、下記のサイトが面白かったので紹介させていただこう。興味のある方は下のバナーをクリックしてみていただければ幸いである。
〔リンクバナー 四国四兄弟〕
作者:
更新日:2008年11月2日 20時45分
香川大学の就職事情(13)都会の私立大学との比較/文系その4
前掲「香川大学の就職事情香川大学の就職事情(8)都会の私立大学との比較/文系その3
」では四国各県を代表する企業として第一地銀4行の大学別「取締役」数を比較してみた。しかし、この地域の受験生は高校の進路指導により、志望大学を瀬戸内海をまたいで中・四国をひとつのエリアとして選択することが多い。そこで、分析のレベルをワンランク上げて対象範囲を中・四国地方9県に拡大し、その各県第一地銀8行(鳥取・島根はともに山陰合同銀行が第一地銀)の大学別「取締役」数を比較してみた。そのほうが、各校の地元での実力がより明確になるからである。
まず、前掲「香川大学の就職事情(5)都会の私立大学との比較/文系その2 」で取り上げた中・四国内の各県第一地銀4行の大学別管理職数データを再掲した。今回は、新しい試みとして大学別の優劣がわかるように、各行とも1名の場合を除き大学別に最多数の数字を赤字で強調して印をつけている。これを下段の取締役数データの表と比較してみると非常に興味深い。
対象は、21大学(中・四国主要国立9校+早慶上智3校+「MARCH」:「明治・青山学院・立教・中央・法政」5校+「関関同立」4校の計21大学)である。
《中・四国主要国立+全国区私立大学計21校の中・四国9県第一地銀管理職(支店長級)数比較》
(比較対象;中・四国主要国立9校+早慶上智3校+「MARCH」:「明治・青山学院・立教・中央・法政」5校+「関関同立」4校の計21大学。各行とも大学別に最多数の数字を赤字で強調してみた。)
識別のため国立大学には☆を、私立大学については●印をつけた。
(注;ニュースソースはインターネット上のフリー情報http://ime.nu/www.geocities.jp/tarliban/
のため、統計の年度が微妙にズレているなど正確性にはやや欠けるかもしれないが、トレンドについてはこのとおりである)
01位慶 大117名 (広銀26 中銀15 伊予18 山口15 山陰03 百十四08 阿波24 四国08)●
02位早稲田 88名 (広銀19 中銀07 伊予13 山口05 山陰06 百十四10 阿波19 四国09)●
03位同志社 82名 (広銀09 中銀11 伊予09 山口08 山陰08 百十四12 阿波19 四国06)●
04位明治大 62名 (広銀06 中銀07 伊予10 山口04 山陰09 百十四04 阿波10 四国12)●
05位関学大 61名 (広銀06 中銀09 伊予06 山口02 山陰01 百十四10 阿波22 四国05)●
06位中央大 59名 (広銀07 中銀06 伊予09 山口04 山陰04 百十四07 阿波13 四国09)●
07位岡山大 58名 (広銀04 中銀20 伊予10 山口04 山陰02 百十四13 阿波04 四国01)☆
08位香川大 56名 (広銀00 中銀08 伊予04 山口00 山陰02 百十四25 阿波16 四国01)☆
09位立命館 46名 (広銀04 中銀03 伊予10 山口04 山陰02 百十四05 阿波14 四国04)●
10位関西大 45名 (広銀02 中銀10 伊予03 山口03 山陰01 百十四10 阿波15 四国01)●
11位法政大 36名 (広銀06 中銀03 伊予06 山口04 山陰05 百十四03 阿波08 四国01)●
12位山口大 27名 (広銀08 中銀04 伊予00 山口08 山陰07 百十四00 阿波00 四国00)☆
13位広島大 21名 (広銀11 中銀01 伊予02 山口02 山陰01 百十四03 阿波01 四国00)☆
14位島根大 16名 (広銀00 中銀00 伊予00 山口00 山陰16 百十四00 阿波00 四国00)☆
(15位は2校同数のため同位とし、複数の銀行でやや占有率が高い愛媛大を上に記載した)
15位愛媛大 14名 (広銀01 中銀01 伊予06 山口00 山陰00 百十四05 阿波01 四国00)☆
15位青学大 14名 (広銀01 中銀03 伊予02 山口00 山陰02 百十四00 阿波04 四国02)●
17位立教大 11名 (広銀02 中銀00 伊予02 山口03 山陰01 百十四00 阿波00 四国03)●
18位高知大 06名 (広銀00 中銀00 伊予01 山口00 山陰00 百十四03 阿波01 四国01)☆
19位上智大 03名 (広銀00 中銀00 伊予00 山口00 山陰00 百十四00 阿波03 四国00)●
20位徳島大 02名 (広銀00 中銀00 伊予00 山口00 山陰00 百十四00 阿波02 四国00)☆
21位鳥取大 00名 (広銀00 中銀00 伊予00 山口00 山陰00 百十四00 阿波00 四国00)☆
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今回、これを各銀行の経営陣である「取締役」の数に着目して見直したのが下のデータである。
大学別の優劣がわかるように、各行とも1名の場合を除き大学別に最多数の数字を赤字で印した。
全国区の慶応の優位は四国、中国地方ともに変わらないが、それに続く早稲田が中国地方では強く、中・四国全体では慶応に匹敵する地位にある。反面、支店長級管理職数では数の多い中央大や立命館、中国地方の地元国立大の不振が目立つ。中国地方の第一地銀4行だけに限ると、地元中・四国の国公立大9校から取締役を出しているのは岡山大と旧高商の山口大、同じく旧高商で対岸の四国の香川大の計3大学各1名のみである。中・四国の国立大で偏差値のトップ校とされる広島大は2008年6月の時点で中・四国のすべての第一地銀の取締役が0名と、地域経済の要である地銀に対しては弱さを露呈している。また地元地銀において支店長級の管理職数では行内で断トツ一位だった岡山大(中国銀行)や島根大(山陰合同銀行)も、より上位クラスの取締役の数ではともに0名という意外な状況となっている。
《中・四国主要国立+全国区私立大学計21校の中・四国9県第一地銀「取締役」数比較》
(比較対象;中・四国主要国立9校+早慶上智3校+「MARCH」:「明治・青山学院・立教・中央・法政」5校+「関関同立」4校の計21大学。1名の場合を除き大学別に最多数の数字を赤字で強調してみた。)
識別のため国立大学には☆を、私立大学については●印をつけた。
(注;ニュースソースは東洋経済新報社版「役員四季報」)
※同数の場合は、特定の銀行で占有率が高い大学を、同程度の場合は管理職数の上位校を上に記載した。なお、非上場の山口銀行については、上場している持株会社㈱山口フィナンシャルグループの取締役のみを集計対象とした。
01位慶応大 16名 (広銀02 中銀04 伊予02 山口01 山陰02 百十四02 阿波03 四国00)●
02位早稲田 14名 (広銀03 中銀02 伊予02 山口00 山陰04 百十四01 阿波01 四国01)●
03位同志社 05名 (広銀00 中銀00 伊予01 山口03 山陰00 百十四01 阿波00 四国00)●
03位香川大 05名 (広銀00 中銀01 伊予01 山口00 山陰00 百十四03 阿波00 四国00)☆
03位関学大 05名 (広銀00 中銀01 伊予00 山口00 山陰01 百十四01 阿波01 四国01)●
06位明治大 04名 (広銀00 中銀02 伊予01 山口00 山陰00 百十四00 阿波00 四国01)●
06位立教大 04名 (広銀00 中銀00 伊予01 山口00 山陰02 百十四00 阿波00 四国01)●
08位中央大 03名 (広銀00 中銀00 伊予00 山口00 山陰00 百十四00 阿波02 四国01)●
08位岡山大 03名 (広銀01 中銀00 伊予01 山口00 山陰00 百十四01 阿波00 四国00)☆
10位関西大 01名 (広銀00 中銀00 伊予00 山口00 山陰00 百十四00 阿波00 四国01)●
10位法政大 01名 (広銀00 中銀00 伊予00 山口00 山陰00 百十四00 阿波01 四国00)●
10位山口大 01名 (広銀00 中銀00 伊予00 山口01 山陰00 百十四00 阿波00 四国00)☆
10位愛媛大 01名 (広銀00 中銀00 伊予01 山口00 山陰00 百十四00 阿波00 四国00)☆
10位青学大 01名 (広銀00 中銀00 伊予00 山口00 山陰00 百十四00 阿波00 四国01)●
10位高知大 01名 (広銀00 中銀00 伊予00 山口00 山陰00 百十四01 阿波00 四国00)☆
16位立命館 00名 (広銀00 中銀00 伊予00 山口00 山陰00 百十四00 阿波00 四国00)●
16位広島大 00名 (広銀00 中銀00 伊予00 山口00 山陰00 百十四00 阿波00 四国00)☆
16位島根大 00名 (広銀00 中銀00 伊予00 山口00 山陰00 百十四00 阿波00 四国00)☆
16位上智大 00名 (広銀00 中銀00 伊予00 山口00 山陰00 百十四00 阿波00 四国00)●
16位徳島大 00名 (広銀00 中銀00 伊予00 山口00 山陰00 百十四00 阿波00 四国00)☆
16位鳥取大 00名 (広銀00 中銀00 伊予00 山口00 山陰00 百十四00 阿波00 四国00)☆
作者:
更新日:2008年10月25日 23時26分
香大トリビア(2)図書館
現在の中央図書館は、その後学部の増設による学生定員の増加にあわせて二度増築され、6学部となった現在では新築当時の倍の床面積になっている。 こうした経緯については大学のHPを見てご存知の方も多いと思うが、今の図書館が戦後にたった20数冊の蔵書数から再出発したということはあまり知られていない。 太平洋戦争末期の昭和20年7月4日の高松空襲で、香川大学の前身校である官立高松経済専門学校と香川師範学校は、ともに高松の校舎と図書館を焼失していた。 高松経専では、当時7万冊を数えた図書館蔵書のうち、空襲当夜たまたまひとりの外国人教師が借り出していた20数冊だけが焼け残ったという状況で、教室の殆どを失ったことにより昭和21年2月に善通寺の仮校舎に移転を余儀なくされた。敗戦直後の食糧難とハイパーインフレのなかで昭和23年には高松への復帰を果たしたものの、カネよりもモノが珍重された時代、特に、新刊書はともかく古典や学術文献の入手は困難をきわめた。このため県や同窓会の寄付を得て引退する中央の有名教授の個人蔵書を購入したり、夏休みに経専在校生が手分けして旧高商時代の卒業生の自宅を個別に訪ねて蔵書の寄付を募るなど苦心して、結局新制大学への移行までの数年間に経専だけで2万冊を集め、「全学で基準図書冊数3万冊」とされた新制大学の設置基準に近づけることができた。 ちなみに、新制大学発足時(経済学部及び学芸学部)に各前身校が持ち寄った蔵書数は次の通りである。 経済学部=高松経専20,000冊、学芸学部=香川師範(高松)800冊、青年師範1,000冊、女子師範(坂出)3,000冊 ※学芸学部(現・教育学部)発足当時の4,800冊という冊数は、当時蔵書家として知られていた多度津町出身の法律家、神原甚造香川大学初代学長の蔵書16,500冊(幕末・維新前後の和漢洋書の貴重本を含む個人コレクションで、学長在任中に逝去後に香川大学へ寄付され「神原文庫」となっている)と比べてもかなり見劣りする。 発足から半世紀以上経過した現在の香川大学付属図書館の蔵書数は平成20年4月時点で合計911,567冊である。中央図書館以外に3つの分館(医学部、工学部、農学部)を擁し、蔵書数では四国の国立大学の中では愛媛大学に次ぎ、徳島大学、高知大学よりも多くなっている。まさに隔世の感がある。
いまの香川大学図書館の建物は二代目である。学芸学部と経済学部の2学部で発足したあと、県立農科大学を農学部として統合したため、3学部の学生定員に見合う大きな設備をということで、戦後新制大学発足後の昭和28年に経済学部構内に新築されたばかりの三階建の大学図書館を経済学部の教室(商品実験室)に転用し、その17年後の昭和45年に教育学部構内の現在位置に改めて四階建の中央図書館が新築されている。
作者:
更新日:2008年10月19日 10時20分
香川大学の就職事情(12)2008年春卒業生の就職比較その4
引き続き、2008年春の就職実績比較を続ける。
今回は、「国公立大学」のなかで、希少価値があるとされる法学部について比較を行ってみた。
下は、同じ国立大学のなかで香川大学と同時期に法文学部から独立して成立した新潟大学法学部との比較である。
【香川大学法学部】 定員150名
高松市役所 --------6名
天満屋 ----------- 3名
穴吹システムズ ---- 2名
岡山県警 --------- 2名
香川銀行 --------- 2名
徳島県庁 --------- 2名
三菱東京UFJ銀行 ---2名
高松地方検察庁---- 1名
日興コーディアル --- 1名
【新潟大学法学部】 定員180名
第四銀行 --------- 6名
新潟県庁 --------- 3名
新潟県警 --------- 3名
新潟県ろうきん -----3名
新潟日報 --------- 3名
東北電力 --------- 2名
JR東日本--------- 2名
新潟大学職員------ 2名
八十二銀行-------- 2名
野村證券 --------- 2名
[解説]
学部定員が新潟大学のほうが2割近く多いため単純な比較はできないが、就職先の上位に所在地及び近隣の公務員と金融機関が並んでいる点ではほぼ拮抗していると言える。10年来の「売り手市場」といわれた今年であるが、北海道大学、名古屋大学、九州大学の法学部でも今年の就職者数上位のトップは地元札幌市、名古屋市、福岡市であった。地方国立大の法学部としては転勤のない県庁所在地の公務員への就職というのは一番の「勝ち組」に映るかもしれない。
次に公立大学との比較を行ってみよう。
下記は北九州市にある公立の北九州市立大学法学部の2008年春の就職実績である。
【北九州市立大学法学部】 定員253名
福岡県警 --------- 6名
広島銀行 --------- 3名
光通信 ----------- 3名
吉川工業 --------- 3名
大塚商会 --------- 2名
大川信用金庫------ 2名
第一商品 --------- 2名
広島市役所-------- 2名
山口県警---------- 2名
コクヨ------------- 2名
[解説]
学部定員は北九州市立大学のほうが香川大学より100名以上多いが、就職先の上位をたんねんに見てゆくと、その中に北九州側は政令指定都市の市役所職員は入っているものの県庁上級職や国家公務員が入っていないなど、法学部としては国・県公務員の実績数が少ないのが気になる。あるいは「市立大学であって国立大学ではない」ということがその理由なのだろうか。また、民間企業についても、信用金庫や商品先物会社が上位10社に顔を出しているなど、「内容」がもうひとつなのが気になるところである。
つぎは、上位校との比較を行ってみよう。
【大阪市立大学法学部】 定員150名
大阪地裁 --------- 3名
京都市役所-------- 3名
大阪地方検察庁---- 3名
大阪ガス---------- 2名
かんぽ生命-------- 2名
神戸税関---------- 2名
国土交通省近畿局 -- 2名
トヨタ自動車-------- 2名
りそな銀行--------- 2名
[解説]
大阪市立大学法学部は、公立大学の法学部としては最も古い伝統を持つ。対して香川大学法学部は国立大学法学部のなかで最後に設置された若い学部である。
学部定員はまったくの同数である。大阪市立大学は旧制の市立大阪商科大学を前身とし、法学部ができたのは戦後であるが、京大事件で京都大学法学部を追われたリベラル派の教授陣が一時、大阪商大に身を寄せるなど、法学系の講座は戦前の商大時代からあった。
また、社会科学系の学部は同じ同窓会を作るなど、性格は香川大学に非常に似ている。ここの博士課程大学院は研究者志望の香川大法学部卒業生の有力進学先となっており、香川大法→大阪市立大博士課程を修了した学者には田淵浩二現・九州大学教授(元・香川大学教授)などが居る。
さて、就職先の上位を見てゆくと、銀行と府・県への就職が以外に少ないことがわかる。大阪市をはじめ近畿地方の地方公共団体の財政事情は破局的であり、また大阪府内には別に有力国立大があることから、市大としては割り込めていないのが現状のようである。そのかわり、大学所在地が企業の集中する大阪市という地の利を生かして民間企業への就職はかなり良好なようであり、卒業生の進路のバランスはとれている。
作者:
更新日:2008年10月17日 23時28分
香川大学の就職事情(11)2008年春卒業生の就職比較その3
引き続き、2008年春の就職実績比較を続ける。
今回は、「国立大学」のなかで、よく言われる「旧高商」系と「旧制高校」系との比較を行ってみた。
下は、同じ国立大学旧二期校時代に有力校とされていた静岡大学人文学部との比較である。
静岡大は旧制静岡高等学校時代に中曽根康弘元総理(旧制静岡高校→東大法卒)を、香川大は旧制高松高等商業学校時代に大平正芳総理(旧制高松高商→東京商大卒)を出している。ともに前身校時代に総理大臣を輩出した戦前の名門校が源流であり、比較対象としては好適であろう。
また、静岡大学人文学部は複合学部であるが定員は香川大の経済学部・法学部の定員とほぼ同数である。人文学部には法、経のほかに社会、言語文化学科を有しており、経済学部のなかに社会・人文系の地域社会システム学科を有している香川大と条件的にも似通っている。
《2008年春卒業生の就職実績》※非上場会社については注釈を入れている
【香川大学経済学部】 定員280名
百十四銀行 --------- 11名
中国銀行 ----------- 10名
損保ジャパン --------- 7名
阿波銀行 ------------ 5名
トマト銀行 ------------ 5名
穴吹興産------------- 4名
伊予銀行 ------------ 4名
穴吹工務店 ---------- 3名(非上場、連結売上高 1,786億円)
愛媛銀行 ------------ 3名
香川銀行 ------------ 3名
【香川大学法学部】 定員150名
高松市役所 --------6名
天満屋 ----------- 3名(非上場、連結売上高1,735億円、東証2部「天満屋ストア」の親会社)
穴吹システムズ ---- 2名(非上場)
岡山県警 --------- 2名
香川銀行 --------- 2名
徳島県庁 --------- 2名
三菱東京UFJ銀行 ---2名
高松地方検察庁---- 1名
日興コーディアル --- 1名
【静岡大学人文学部】 定員410名
静岡市役所 -------14名
静岡銀行 ---------12名
TOKAI ----------- 6名
静清信用金庫 ------5名(非上場)
静岡県庁---------- 4名
静岡信用金庫 ------ 2名(非上場)
大和証券---------- 2名
遠州鉄道 ----------2名(非上場)
ニッセイ情報テクノロジ---- 2名(非上場)
理研産業---------- 2名(非上場)
[解説]
前述の「香川大学の就職事情(3)都会の国公立大学との比較/文系」 でも述べたが、静岡県は首都圏に近いという地の利の良さを持ち、古くは戦国時代の今川氏の頃から栄えた気候温暖な土地である。県内には新幹線が停まる政令指定都市を複数抱え、このため県内には静岡銀行・スルガ銀行という二つの有力地方銀行があるが、両行とも古くから慶応閥の銀行として知られ、静岡大出身の管理職は殆どいない。このため、静岡大の文系卒業生の就職先は伝統的に地銀が少なく、県内の公務員と地元の一般企業とが多い。
しかし、本年は学生にとって「売り手市場」だったはずである。そこで、上記の就職先数上位10社を見てみると、これでも「かなり改善されている」ことがよくわかる。昨年2007年春と詳しく比較してみると、昨年就職先トップだった静岡県警は2名以下に減少し、そのかわりに静岡市役所と静岡銀行が10名以上に「躍進」しているが、重役陣にひとりも静岡大卒業生の居ない地元の静岡銀行では昨年までの採用は2名以下であったので、今春が際立った「大量採用」だったことがよくわかる。
しかし、その状況下にあっても就職先数上位10社のなかに信用金庫など非上場企業が半数を占めているという現状は、「企業に不人気な静大人文学部」というありがたくない伝統がまだまだ続いているようである。
これは、伝統的に静岡大の法学・経済学科系の優秀な学生が企業よりも静岡・浜松市役所や静岡県庁を優先して志望することもひとつの原因かもしれない。前掲の「香川大学の就職事情(10)2008年春卒業生の就職比較その1」 の中で取り上げた岡山大学経済学部との比較でも明らかだが、概して、「旧制高校」系の大学は戦後まもなく法学系の学部として発足しているためか、在学生には法学・公務員志向が強い。すなわち経済学部または経済学科の学生であってもそれはセンター試験の結果で志望学部を「微修正」した結果であり、かなりの学生がもともと経済学部志望というわけではない。これらの大学では、経済学科が新制大学発足後ずいぶんたってから学部拡充の一環として「法学系のおまけ」として新設されたという歴史的経緯もあり、同じ大学内で伝統のある法学科への憧憬が強い。また、戦後の高度成長期に地元の有力企業の多くが東京へ本社機能を移したこともあって、経済学部へ進んでも民間就職を「滑り止め」扱いし、大学受験のリターンマッチとして公務員試験に挑戦するものが多いようである。
したがって、3年次の終わりに就職活動の結果内定を与えていても、4年次の夏に公務員試験に合格すれば「内定辞退」するという学生が多く、企業人事としては面目丸つぶれとなるため採用しにくい。このため大量採用には二の足を踏む、というのが実情のようだ。
その点、香川は「旧高商」系の大学であり、法学部よりも経済学部のほうが伝統があるため、同じ大学の中で公務員志望者は法学部、民間志望者は経済学部と入学時にきれいに色分けができている。このため、志望する同系統の企業同士で内定がカブって辞退することはあっても、内定の出る時期は毎年同一業種ではほぼ横並びであるため、企業人事としては「内定辞退」を受けたあとの欠員の穴埋めがラクなのである。公務員第一志望の学生のように、4年の秋の土壇場になってこうむる内定辞退に比べれは「対応可能なリスク」といえる。
以上は私見であるが、人事の経験者としては私企業が大きなコスト(経費とスタッフの労力)を使って採用活動を行う以上、多少の学力の優劣よりも「内定辞退」のリスクの少ない学生を優先するというのは自然な流れである。現在、都会の私立大学の学生が就職戦線で幅を利かせているのもそういう理由であろう。
極端な話、仮に2000万円の経費と年収300万円の専従スタッフ2名を使って成績優秀な学生30名に内定を出したとしても、内定辞退を読み間違えた結果、4月にそのうち5名しか入社しなければ、この会社の新卒採用コストは1名当たり500万円以上かかったことになり、経済的に引き合わなくなる。内定辞退者分の採用費用がロスとなるだけでなく、現場からの要員需要に応じるため、さらに追加経費として中途採用や第二新卒等の募集も考える必要が出てくるからである。
したがって企業は、内定学生の「歩留まり」を相当重視する。明らかに公務員志向の強い学生には警戒感を持つのはごく当たり前である。一般に教員採用試験の「結果待ち」が見え見えな教員養成学部の学生の、一般企業への就職事情が悪いのもそのせいである。
このため、「旧高商」系の大学は金融機関に強く、「旧制高校」系の大学は官公庁に強いということことがよくわかる。
(2008.10.13)
作者:
更新日:2008年10月13日 9時10分
香川大学の就職事情(10)2008年春卒業生の就職比較その2
引き続き、2008年春の就職実績を比較してみる。
今回は、よく「国公立」とひとくくりにされる公立大学との比較を行ってみた。
公立大学は、都道府県や市のように、かつては文字どおり地方公共団体が直接運営する大学であった。概して小規模であるが、国立大学のように前身校の出自を基準とする文部科学省の伝統的な「序列」からは比較的自由で、私立大学と同様に自由に博士課程大学院の設置や学部学科の設置ができるなど、優れた面もある。しかし、戦後一貫したハコ物の公共工事が氾濫した結果、全国津々浦々に公立大学が乱立することとなった。一方、その副作用として国も地方財政も破局的な赤字に悩むようになった昨今では、同種の国立大学に比べて予算規模が小さい、地元で「国立」大学に準じる社会的評価しか受けられないなど、マイナスイメージが大きくなっている。
かつて戦前、商科の名門の単科大学として知られた大阪市立大学が、戦後の復興期に市議会の「市営地下鉄の運転手と同じ給料で学者が雇えるんなら雇っったらええがな」という無定見な方針によって急速に文理の総合大学に拡大し斯界の少壮教授を集めたものの、その後の市の財政赤字による報酬抑制と、大学そのものの左傾化によって愛想をつかした有力教授が次々流出した醜態はその象徴といえる。(先日ノーベル賞を受賞した科学者のひとりも市立大に勤めたあと、研究環境の悪化で結局海外に新天地を求めて脱出している)
さて、そこで伝統的に本学と同程度の大学とされる公立大学数校について、2008年春卒業生の就職実績で比較してみよう。
(週刊朝日編集部 進学ムック「大学の選び方」による各大学からのアンケート回答による)
【香川大学経済学部】定員280名
百十四銀行 ------ 11名
中国銀行 -------- 10名
損保ジャパン ------ 7名
阿波銀行 --------- 5名
トマト銀行--------- 5名
穴吹興産 --------- 4名
伊予銀行 --------- 4名
穴吹工務店 ------- 3名
愛媛銀行 --------- 3名
香川銀行 --------- 3名
【香川大学法学部】 定員150名
高松市役所 --------6名
天満屋 ----------- 3名
穴吹システムズ ---- 2名
岡山県警 --------- 2名
香川銀行 --------- 2名
徳島県庁 --------- 2名
三菱東京UFJ銀行 ---2名
高松地方検察庁---- 1名
日興コーディアル --- 1名
【兵庫県立大学経済学部】定員200名
関西アーバン銀行----4名
三井住友銀行 ------ 4名
シスメックス -------- 4名
住友生命 ---------- 4名
京都銀行 ---------- 3名
兵庫県農協--------- 2名
郵便局 -------------2名
日本生命----------- 2名
【兵庫県立大学経営学部】定員230名
関西アーバン銀行----7名
三井住友銀行 ------ 7名
シスメックス -------- 4名
住友生命 ---------- 3名
損保ジャパン ------- 3名
みなと銀行----------2名
播州信用金庫------- 3名
西松屋-------------2名
ユニクロ ----------- 2名
(※兵庫県立大の就職上位企業としてメガバンクのなかで三井住友銀行が顔を出しているが、これは旧三井のさくら銀行がもともと太陽神戸銀行を吸収合併してできた合併銀行だったため、兵庫県の指定金融機関として第一地銀の地位にあり、県内隅々にまで支店が配置されているためである。)
[解説]
兵庫県立大学はここ数年で大きくスクールカラーが変わってしまった。
かつては、国立の小樽商科大学、滋賀大学経済学部とともに、もっとも旧高商カラーを色濃く残した単科大学、いわゆる「出世できる大学」として有名であったが、兵庫県の財政赤字とともに他の兵庫県立の大学・短期大学と合併を余儀なくされ、その一学部となったため、かつての美風は急速に失われつつある。
キャンパスが蛸足というのも大学の性格をあいまいにしている。それぞれのキヤンパスの最寄の駅が、新幹線の相生、姫路、西明石、新神戸と東西に4つの駅にまたがる現状では、同じ県内にあると言っても全学部の学生が課外活動で一同に集まることすらままならない。だからといって、世界金融危機のなかスポンサーである兵庫県の財政状況が悪化しているため、県にこれ以上の設備投資を求めるのはむつかしく、統合キャンパスの新設など思いもよらない。むしろ前身校を別にする学部同士で県からの限られた資金の奪い合いが激しくなる一方であり、「単科大学の寄せ集め」としての不協和音がいろいろ聞こえてくる。関西財界には「県立神戸商科大は名門」として知られ受けもよかったが、兵庫県立大の学部になって、その受け止め方は「微妙」なようである。
各大学とも「バブル期に並ぶ好調ぶり」が報道された2008年春の就職先実績においても、看板学部の経済学部、経営学部でさえ就職先ベストテンに地元信用金庫や農協が顔を出している。本来、大学が神戸市に所在していることで地の利があるはずの阪神地区の上場企業への就職実績数が意外に多くないことがそれを物語っている。就職者全体としては経済系らしく金融機関が多いのだが、メガバンクでは旧都銀の神戸銀行(合併時はさくら銀行)の流れをくみ兵庫県の指定金融機関として県内郡部の隅々にまで支店がある三井住友銀行はともかくとして、関西系の旧UFJ(大阪本店の都銀である旧三和銀行の後身)を包括した三菱東京UFJ銀行や旧大和(大阪本店の都銀)を包括したりそな銀行への就職実績はそれぞれ地方国立大並みの2名以下にとどまり、経営基盤の脆弱な大阪の第二地銀である関西アーバン銀行(旧関西相互銀行)が経済学部、経営学部就職先数のトップを占めているという現実は、現在の世界的な金融危機のなかでは先行きを心配させる結果となっている。
ちょうど、戦後の学制改革で全国の国立高商の殆どが国立大学の経済学部に看板を架け替えて社会から戸惑われた時代を、いま兵庫県立大は半世紀遅れで体験しつつあるのを実感する。
【高崎経済大学経済学部】定員480名
群馬銀行 ---------- 19名
東和銀行 ----------- 6名
桐生信用金庫 ------- 6名
七十七銀行 --------- 5名
北國銀行 ----------- 4名
野村證券 ----------- 4名
群馬信用保証協会 --- 4名
ろうきん ------------ 4名
みずほ銀行 --------- 3名
【高崎経済大学地域政策学部】定員420名
群馬銀行 ---------- 18名
郵便局 ------------- 7名
八十二銀行 --------- 5名
かんら信用金庫 ------ 5名
板垣 --------------- 3名
第四銀行 ----------- 3名
ろうきん------------- 3名
高崎信用金庫-------- 3名
群馬県庁------------ 2名
三菱東京UFJ銀行 -----2名
[解説]
高崎経済大学は戦後派の新設大学であるが、いわずと知れた中期日程の実施校である。このため偏差値的には実力よりもかなり「格上げ」されている。受験料収入が大学の貴重な現金収入になっていることもあり、早くから地方試験場の展開には私立大学並みに熱心に推進している。このため、学生の質は決して低くないし、「営業努力」の甲斐もあって学生の出身地域も日本全国に分布している。教官の陣容も首都圏に比較的近いせいか市立大としては比較的揃っており、バランスのとれた陣容になっている。しかし、それに見合う社会的評価を得ているかというと、ここ数年は10年来の「売り手市場」にもかかわらず就職者数の上位企業に地元信用金庫が多数並ぶようでは必ずしも世間から十分に評価されているとは言えないというのが現実だろう。また、社会科学系の二つの学部だけというこじんまりとした環境が、現在の若い学生たちのニーズにあっていないのも気にかかる。中期日程併用のアドバンテージによる「インプット(入学時の偏差値)」に対して、これに見合うだけの「アウトプット」を学校が4年間の教育実績として挙げられているかどうか、それが問題であろう。
最近の受験生の志望大学の選択基準として、歴史や伝統、教授の陣容などよりもより豊かにキャンパスライフを送れるような大学を選ぶ傾向にある。単科大学に近い高崎経大の場合もその風潮がマイナスに作用しているようである。このため、近年キャンパスに起きた問題についてもしばしばマスコミにもネガティヴに取り上げられているようであり、残念である。
http://www.zakzak.co.jp/top/200810/t2008101041_all.html
(「夕刊フジ」の記事)
(2008.10.11)
(2008.10.13補足)
(2008.11.02補足)
作者:
更新日:2008年10月11日 14時11分
香川大学の就職事情(9)2008年春卒業生の就職比較その1
《2008年春卒業生の就職実績》 【香川大学経済学部】 定員280名 百十四銀行 ------ 11名 中国銀行 -------- 10名 損保ジャパン ------ 7名 阿波銀行 --------- 5名 トマト銀行 --------- 5名 穴吹興産 --------- 4名 伊予銀行 --------- 4名 穴吹工務店 ------- 3名 愛媛銀行 --------- 3名 香川銀行 --------- 3名 【香川大学法学部】 定員150名 高松市役所 --------6名 天満屋 ----------- 3名 穴吹システムズ ---- 2名 岡山県警 --------- 2名 香川銀行 --------- 2名 徳島県庁 --------- 2名 三菱東京UFJ銀行 ---2名 高松地方検察庁---- 1名 日興コーディアル --- 1名 [解説] なお、就職決定者274名のうち男子学生168名について就職先を地域別に見てゆくと、地元香川県の企業に就職した男子学生は最も多く49名、岡山をはじめ中国地方の企業に就職した男子学生はこれに次ぐ37名、これに対し東京・神奈川など関東地方の企業に就職した男子学生は36名であり、経済学部の男子学生全体の1/4弱が関東の企業に就職している。 概況としては今春の香川大経済学部卒業生の上場企業及びそれに準じる資本金10億円以上の大企業への就職率は就職決定者の63%にのぼっており、地方の大学としては恵まれているほうだろう。 卒業生数が大幅減少したにもかかわらず、地元香川県の地方銀行百十四銀行への就職者数は増加した。(7名→11名)そのぶん、第二地銀の香川銀行への就職者数が減少しており、就職事情の好転で地元志向の学生がより規模の大きい第一地銀の百十四銀行へ流れたようである。学部定員の1割以上にあたる30名が百十四銀行(香川)、中国銀行(岡山)、阿波銀行(徳島)、伊予銀行(愛媛)の中・四国4県の第一地銀4行へ就職している。それぞれ出身県へのUターンが多数派と思われるが、瀬戸内の各県にまんべんなく分布している。 また、就職先の上位10社のうち9社までは東証・大証上場企業であり、唯一非上場の穴吹工務店もグループ売上高1,786億8,900万円(単体売上高1,323億5,600万円、資本金47億円、本社;高松市)を誇る西日本有数の規模である。偏差値的には香川大学経済学部と同程度とされる愛媛大学法文学部の就職実績上位10社が、信用金庫や不動産仲介のセイコー不動産 (売上高35億円、資本金4,000万円、本社;新居浜市)、携帯電話販売会社のモバイルコム(売上高86億円、資本金1,000万円、本社松山市)も含め、殆どが愛媛県内に本社をおく企業・公共団体で占められているのとはきわめて対照的である。 また、昨年より就職者数が減少した中国銀行(本社;岡山市)は、数が減ったと言っても下記の地元岡山大経済学部の就職者数と同数であり、第二地銀トマト銀行(本社;岡山市)への就職者数をあわせて考えればどちらが地元の大学かわからない結果になっている。岡山・香川両県の金融機関における本学経済学部卒業生のウェイトの高さがうかがえる。 【岡山大学経済学部】定員205名 中国銀行 -------- 10名 広島銀行 --------- 5名 岡山県庁 --------- 4名 広島国税局 ------- 4名 倉敷市役所 ------- 3名 天満屋 ----------- 3名 三井住友銀行------ 3名 東京海上日動 ------2名 日本生命 --------- 2名 【愛媛大学法文学部】定員375名 伊予銀行 -------- 30名 愛媛銀行 -------- 10名 フジ ------------- 8名 松山市役所 ------- 6名 愛媛信用金庫 ----- 5名 三浦工業 --------- 5名 愛媛県庁 ---------4名 セイコー不動産 -----3名 (本店;新居浜市、資本金4,000万円) モバイルコム -------3名 (本店;松山市、資本金1,000万円) (2008.10.11) (補足 2008.10.12)
さて、2008年10月時点で各大学の2008年春卒業生の就職実績がまとまったようであるので比較してみたい。基本的に、上記の雑誌のデータを参考にコメントしているが、一部の大学で学群への改組を行ったため完全な新設大学として扱われ、あるいは静岡大や高知大学などの複合学部についてはこの雑誌のアンケートからもれているようであるので、今回単純に過去に取り上げた他大学との比較はやめ、切り口を変えて解説を試みた。
今春の就職状況は好調であったようだ。香川大経済学部の卒業生数が前年度に比べて61名減と大幅に減少した影響を受けて、1社当たりの平均就職者数は減少している。このためもあって、殆どの企業への就職は通常1名~2名にとどまっており、上記の実績上位10社に顔を出している東京本社の企業は損保ジャパン(旧安田火災海上保険)だけになっている。筆者としては、上の表から省略されている1名~2名の顔ぶれに個人的に非常に関心がある。(上記の法学部の1名~2名の企業名から類推されたい。)
(参考)
両備システムズ ---- 2名
レオパレス21 ------3名
作者:
更新日:2008年10月11日 11時26分
香川大学の就職事情(8)都会の私立大学との比較/文系その3
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前掲「香川大学の就職事情(5)都会の私立大学との比較/文系その2」で四国内の各県第一地銀4行の大学別管理職数を比較してみたが、それではハードルをもう一段上げて、最新の2008年7月現在での各大学別の重役数を見てみることにする。
通常重役と呼ばれるのは取締役と監査役である。それでは、まず四国内の各県第一地銀4行重役の学校分布、さらに頭取、会長といった経営トップの分布を見てみよう。(学校分布については各行の「有価証券報告書」と刊行されたばかりの東洋経済社「2009年版役員四季報」を参考にした)
〔重役(取締役+監査役)の出身大学分布〕
伊予銀行(愛媛県) ①松商大3、②早稲田2、③慶応大2、④大阪大2、⑤明治大2、⑥愛媛大2、
会長=麻生俊介〔松商大商経卒〕、頭取=森田浩治〔早稲田政経卒〕
百十四銀行(香川県) ①香川大3、②慶応大3、③岡山大2、④神大2、⑤京大2、⑥関学大2、
会長=綾田修作〔香川大経済卒〕、頭取=竹崎克彦〔岡山大法文卒〕
阿波銀行(徳島県) ①慶応大4、②阪市大3、③中央大2、のこり各1
会長=古川武弘〔中央大法卒〕、頭取=岡田好史〔慶応大経済卒〕
四国銀行(高知県) ①中央大2、のこり各1
会長=青木章泰〔中央大法卒〕、頭取=野村直史〔早稲田法卒〕
以上のような状況である。取締役のなかに東大、一橋という国立の最有力2校の出身者が4行あわせても1人ずつ(いずれも伊予銀行)しかおらず、東北、九州、名古屋、北大といった関西以外の各地域の国立有力校の出身者も皆無であること、経営トップに財務省・日銀の天下りOBが少ないことなどが地域的な特徴といえる。
前掲「香川大学の就職事情(5)都会の私立大学との比較/文系その2」で四国内の各県第一地銀4行の大学別管理職数を比較しているが、それと比較してみると興味深い。
ちなみに、そこで取り上げた21大学(中・四国主要国立9校+早慶上智3校+「MARCH」:「明治・青山学院・立教・中央・法政」5校+「関関同立」4校の計21大学)の重役数を比較してみると、以下のとおりである。(※同数の場合は、「管理職数」の多い大学を上に記載した)
全国区の慶応の優位は変わらないが、それに続く早稲田にならぶ中央の健闘が目立つ。反面、支店長クラスの管理職数では圧倒的に多かった「関関同立」の4校が、重役クラスになると意外なほど少ないことがよくわかる。
《四国内の各県第一地銀4行の出身大学別重役数(取締役+監査役)比較》
(中・四国主要国立9校+早慶上智3校+「MARCH」:「明治・青山学院・立教・中央・法政」5校+「関関同立」4校の計21大学)
01位慶応大 10名 (伊予02 百十四03 阿波04 四国01)●
02位早稲田 05名 (伊予02 百十四01 阿波01 四国01)●
02位中央大 05名 (伊予00 百十四01 阿波02 四国02)●
04位香川大 04名 (伊予01 百十四03 阿波00 四国00)☆
04位関学大 04名 (伊予00 百十四02 阿波01 四国01)●
04位岡山大 04名 (伊予01 百十四02 阿波01 四国00)☆
07位明治大 03名 (伊予02 百十四00 阿波00 四国01)●
08位同志社 02名 (伊予01 百十四01 阿波00 四国00)●
08位愛媛大 02名 (伊予02 百十四00 阿波00 四国00)☆
08位立教大 02名 (伊予01 百十四00 阿波00 四国01)●
11位関西大 01名 (伊予00 百十四00 阿波00 四国01)●
11位法政大 01名 (伊予00 百十四00 阿波01 四国00)●
11位青学大 01名 (伊予00 百十四00 阿波00 四国01)●
11位高知大 01名 (伊予00 百十四01 阿波00 四国00)☆
15位立命館 00名 (伊予00 百十四00 阿波00 四国00)●
15位広島大 00名 (伊予00 百十四00 阿波00 四国00)☆
15位上智大 00名 (伊予00 百十四00 阿波00 四国00)●
15位徳島大 00名 (伊予00 百十四00 阿波00 四国00)☆
15位山口大 00名 (伊予00 百十四00 阿波00 四国00)☆
15位島根大 00名 (伊予00 百十四00 阿波00 四国00)☆
15位鳥取大 00名 (伊予00 百十四00 阿波00 四国00)☆
(参考)
上の表については全重役、すなわち「取締役」と「監査役」の合計数字である。
このうち、「監査役」はチェック機関であるため経営には直接携わらない。また、税理士・公認会計士、弁護士など別に本業を持っている非常勤の監査役が多く名誉職的色彩が濃いためこれを除外し、経営陣のひとりとして活動し、頭取や代表者の投票権も持つ「取締役」だけをピックアップして並べ変えてみると下記のようになる。こちらのほうが行内の力関係をよりはっきり表現している数字と言えよう。
《四国内の各県第一地銀4行の出身大学別「取締役」数比較》
(中・四国主要国立9校+早慶上智3校+「MARCH」:「明治・青山学院・立教・中央・法政」5校+「関関同立」4校の計21大学)
※同数の場合は、「取締役+監査役数」の多い大学を上に記載した。
01位慶応大 07名 (伊予02 百十四02 阿波03 四国00)●
02位早稲田 05名 (伊予02 百十四01 阿波01 四国01)●
03位香川大 04名 (伊予01 百十四03 阿波00 四国00)☆
04位中央大 03名 (伊予00 百十四00 阿波02 四国01)●
04位関学大 03名 (伊予00 百十四01 阿波01 四国01)●
06位岡山大 02名 (伊予01 百十四01 阿波00 四国00)☆
06位明治大 02名 (伊予01 百十四00 阿波00 四国01)●
06位同志社 02名 (伊予01 百十四01 阿波00 四国00)●
06位立教大 02名 (伊予01 百十四00 阿波00 四国01)●
10位愛媛大 01名 (伊予01 百十四00 阿波00 四国00)☆
10位関西大 01名 (伊予00 百十四00 阿波00 四国01)●
10位法政大 01名 (伊予00 百十四00 阿波01 四国00)●
10位青学大 01名 (伊予00 百十四00 阿波00 四国01)●
10位高知大 01名 (伊予00 百十四01 阿波00 四国00)☆
15位立命館 00名 (伊予00 百十四00 阿波00 四国00)●
15位広島大 00名 (伊予00 百十四00 阿波00 四国00)☆
15位上智大 00名 (伊予00 百十四00 阿波00 四国00)●
15位徳島大 00名 (伊予00 百十四00 阿波00 四国00)☆
15位山口大 00名 (伊予00 百十四00 阿波00 四国00)☆
15位島根大 00名 (伊予00 百十四00 阿波00 四国00)☆
15位鳥取大 00名 (伊予00 百十四00 阿波00 四国00)☆
(2008.09.23)
(2008.09.24 参考を追加)
作者:
更新日:2008年9月23日 8時21分
香大トリビア(1)大学講堂
大学の施設というと、受験生諸君は何を連想するだろうか。
高校になく、大学にある施設としては図書館、講堂といったものだろう。事実、各大学が競って配布するカラーの入学パンフレットの表紙を飾るキャンパスの写真はそういった建物である。
ところが図書館はともかく、国立大学でちゃんとした大学講堂を持っているところはきわめて少数派であり、四国では例外的に香川大学だけが持っている。二階席まで含めると収容人数は1600人を超え、ここで入学式・卒業式や大学祭のイベント、講演会、学会などが行われている。
東京大学には有名な「安田講堂」、一橋大学には「兼松講堂」、名古屋大には「豊田講堂」、また移転する前の中之島の大阪大には「松下講堂」があったが、これらはいずれも戦前の財閥オーナーや戦後の企業からの寄付によるもの。逆に言うと、国はなかなかそんな「余分な建物」に予算をつけなかったため、見かねた民間がすすんで寄付したということになる。
名古屋大学は戦後文系を加えた総合大学となり、東山キャンパスに統合移転したが、その際に初代勝沼学長に私淑していたトヨタ自動車の石田退三社長が地元企業として昭和35年当時に2億円の寄付を行ってキャンパスのほぼ中央に1800人収容の講堂をつくった。
筆者の個人的な意見としては、そういったシンボリックな建物は学生のためにあってしかるべきと思うのだが、年数回しか使わないのに維持費が莫大にかかるため、とりわけ国立大学法人の経費が年々縮小される現在ではなかなか無理なのであろう。
したがって現在では、殆どの国公立大学では入学式・卒業式は大学構内の体育館か、市内の公共のスポーツ施設・文化施設等を借りて行うのがあたり前となっている。
このため、旧帝国大学のなかった中・四国地方にあっては、国立総合大学9校のうち、現在入学式・卒業式を学内の大学講堂で行っているのは香川大学(学部生のみ1300人)1校であり、岡山大学や広島大学などあとの8校はすべてスポーツ・文化施設で行っている。
作者:
更新日:2008年9月21日 10時39分










